発行/平成19年7月17日号
最旬ニーズを、ぴったりマーク。
RooBOが発行するロボット産業のアンテナプレス


「ロボカップ2007アトランタ世界大会」で、「Team OSAKA」が見事に4連覇を達成した。

 ロボカップとは、「2050年に完全自律型のヒューマノイドロボットだけでチームを結成し、人間のサッカーワールドカップ優勝チームと対戦し勝利することを目標に開催されている、世界的テクノロジーチャレンジ・プログラム」のこと。
 Team OSAKAは同大会のヒューマノイドリーグで、2004年から3年連続で優勝しており、今年4連覇の期待がかかっていた。
 ゲームは、1チーム2体のロボットがゲームを競う「2 on 2」をはじめ、PK、障害物競走(テクニカルチャレンジ)などで競われ、当初は接戦が予想されていたが、最終的にはライバルを大きく引き離し、文字通り、見事な優勝となった。
 ロボカップのヒューマノイドリーグは、年々参加者のレベルが上がっており、5月に大阪で開催されたロボカップ・ジャパンオープンでも大接戦となった。そんななか、4連覇を果たしたTeam OSAKAは、大阪の“ものづくり力”のレベルの高さを世界に証明してみせたといえる。

Team OSAKAは、産学官により結成されたプロジェクトで、参加メンバーは、ヴイストン株式会社株式会社システクアカザワロボ・ガレージ石黒浩研究室(大阪大学大学院工学研究科)ATR




 6月28日〜30日の3日間、福岡・博多で「ロボットに出会うまち・福岡」の実現に向けたロボットの運用実験が実施された。
 「ロボットに出会うまち・福岡」の実現へ向けた取り組みは、福岡のロボット開発メーカー・株式会社テムザックが中心となって進めるプロジェクトで、街中で気軽にロボットとふれあえる街づくりを目指している。
 JR博多駅構内などに同社が開発したロボットを設置し、一般人にロボットサービスを体験してもらうことで機能検証やニーズの掘り起こしを行うのが狙い。
 期間中、中心となったJR博多駅構内では心電図が装備された移動型ロボット「プレホスピタルケアロボット」など3体のロボットが、往来の人々との交流を行った。
 こうした、街のなかにロボットを配す試みは技術検証的な側面とは別に「観光」的な側面からの経済効果も期待されている。
 今後もテムザック社では、官・民一体となって、ロボットが生活の中で活躍する街の実現を目指していくという。
 このように、全国的にロボット実用化への試みが活発になってきている。今後、さらにその数は増えることが予想され、ロボット市場はますます面白くなっていきそうだ。


 NHK教育テレビで放送されている「ビジネス未来人」で、このたびRooBO運営委員長である株式会社システクアカザワ代表取締役・赤澤洋平氏が取り上げられる。
 「ビジネス未来人」は、ビジネスの先入観をうち破る「未来人(経営者)」にスポットライトを当て、事業への取り組みやその人柄などを紹介する番組。
 同番組は数ヶ月間、赤澤社長に密着しており、その模様を編集したものが放送される。

【放送予定】
■番組名/ビジネス未来人
■放送局/NHK教育テレビ
■放送日時/7月29日(日)19時30分〜19時55分



 RooBO事務局では、7月よりRooBO会員の皆様にメルマガ「RooBO TIMES PLUS」を発行中。“今日から効く!ロボットビジネス最旬ネタ”をテーマに編集しており、RooBOブレインズによる「ビジネスヒント」が詰まったコンテンツなど、いずれもビジネスに直結するようなものばかり。読んで、楽しんで、自社のビジネスにお役立てください。

問/RooBO事務局/06-6347-7003




 このたび、ロボットラボラトリーでは街空間におけるメディアとロボットの可能性について研究する「ロボット・アドバタイジング研究会」を開催。
 同研究会は、街空間をメディアとして捉え、屋外広告や交通広告など多くの人が行き来する場で配信される広告コンテンツの受け取り先として、ロボットの可能性(活用も含めて)について研究するのが目的です。
 ロボットの製作サイドと、コンテンツ配信側の広告会社やコンテンツプロバイダーが課題やビジネスの可能性について検討していきます。
 参加希望の方(RooBO会員限定)は、ロボットラボラトリーまでお問い合わせください。

問/ロボットラボラトリー/06-6347-7877


手術ロボットの現状

 先日、知人のM小児外科医がカリフォルニア来訪の折、手術ロボットを見学したいという話になり、急遽、筆者の元同僚が多く在籍する手術ロボットメーカーの最大手、「インツーイティブ・サージカル社」を訪問する事となった。  当社は、世界初の遠隔操作手術ロボット、「ダビンチ」を開発したロボットメーカーである。「ダビンチ」は、医師達が行う心臓、泌尿器3D内視鏡外科手術をロボティック補助により簡易化する。これによって、より多くの医師が更なるエキスパートとなり、今まで困難だった手術も可能となる。また、患者の体への負担も少なくて済み、今まで以上に早期退院が可能となる。

 M医師は早速手術のシミュレーションを行った。さすが内視鏡手術に手慣れているだけあって、ロボットを簡単に使いこなした。まさに「intuitive」の意味する通り、「直感的」操作ができるシステムである。

 多数の特許技術の統合そして改善が、このような人間社会に貢献するロボットの実現を可能にした。「ダビンチ」は、世界で既に550台以上も導入され、各々の医療分野に貢献しているが、日本では、「ダビンチ」の研究向け導入は数例あるものの、厚生労働省の認可収得に時間がかっているため、未だ販売に至っていない。

執筆者PROFILE 大永英明

モーションコントロールと視覚技術を専門に、アジア太平洋地域とアメリカでの製品販売、システム供給、システム統合、製品開発サービスを提供するシリコンバレーの新進企業、Innovation Matrix社の共同創始者、CEO。 www.robomatrix.biz



今号のフムフム
『ロボットの心 7つの哲学物語』
柴田正良著著


   梅雨の終わりの長雨に加え、大型台風までやってきたこの一週間。みなさまお元気でしょうか?ラボアテンダントこと松出です。日光を浴びないと身体もダルい感じがしますね。そんなだるさもフムフムして忘れちゃいましょう!

 さて今号は、哲学者である著者が、「ロボットに心が持てるか?」という問いに対して、「持てる」という立場にたって、脳科学や哲学から突き詰めて考えていくというもの。各章のはじめに、その章のテーマを例えた内容のSFっぽい短い物語が語られ、脳科学も哲学も全くの素人な私にも、結構楽しく読めました。
 それに、チューリングマシンを始めとした人工知能研究についても分かりやすく書かれていて、ああ、こんなに昔から色んな試みがされているんだ、ということに、ロボットラボラトリーにいながら人工知能にも素人っぷりを発揮してしまった私は、感心したのでした。もっと勉強しないとダメですねぇ。
 で、「ロボットに心が持てるの?」に対する結論はというと、これが先のばし。結局人間の心の仕組みが分からない限り、ロボットに心が持てるかどうかも分からない。だからこの本もロボットというより人間の心についての哲学書って感じです。
 「心があるようにしか<見え>ないロボットを作ることは心が<ある>ロボットを作ることなのだ」。んん〜、なるほど??心があるように見えるロボットを作ることはできるのね。でもそれって錯覚してるっていうこと?―――――なんだか、自分の意識も感情も存在までもが、錯覚だったらどうしよう・・・なんて、哲学の罠(?)にはまりそうになってしまいました。


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