発行/平成19年9月3日号
最旬ニーズを、ぴったりマーク。
RooBOが発行するロボット産業のアンテナプレス


 8月30日(木)にRooBO定例会が開催されました。今回の技術マッチング会テーマは、「モータ&アクチュエータ」です。
 モータをはじめとしたアクチュエータ※は、駆動を担う重要な要素技術だといえ、ロボットの開発においては欠かせない技術です。
 そして今回は、(株)ハーモニック・ドライブ・システムズ(株)津川製作所多摩川精機販売(株)の3社がプレゼンテーションを実施しました。
 またほかにも大阪産業創造館からの情報提供として、WEBを活用した新しいビジネスマッチング支援事業「OSAKA儲けティングPlaza」の案内なども行われました。
※アクチュエータとは、入力されたエネルギーを物理的な運動へと変換する機構(モータや人口筋肉など)のこと。
※アクチュエータとは、入力されたエネルギーを物理的な運動へと変換する機構(モータや人口筋肉など)のこと。

【企業プレゼンテーション】

株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ
「最小・最軽量ACサーボモータアクチュエータを中心としたロボット用減速機のご紹介」

 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズは、軽量・コンパクト・高精度を特徴とする波動歯車装置である「ハーモニックドライブ」と、それを活用したAC/DCなど各種アクチュエータの開発・製造・販売を行う会社。今回はハーモニックドライブを活用した小型アクチュエータ・アプリケーション例として「小型把持機構」についてのプレゼンテーションを行いました。ハーモニックドライブの特徴は、軽量・コンパクトである点で、アーム部など小型化が求められる際にも、高い精度を保ったまま組み込むことができます。同社では、ハーモニック・ドライブをコア技術として、ロボットを動かす上で必要なサーボ技術、センサ技術、位置決め技術を要望に合わせて提供していくなど、「各社の仕様に合わせたオーダーによる開発にも力を入れていく」と今後の展開について説明を行いました。

株式会社津川製作所
「開発型モータのお奨め」

 DCモータをベースにリニアアクチュエータなどの設計開発を行う株式会社津川製作所。同社の特徴は開発型のモータを扱っているところです。開発型のモータとは、ひとくちで言うと、「カタログにない製品」ということ。つまり、標準品を扱わず、オーダーによる開発を行っています。開発型モータのメリットは、設計の自由度がアップする点。細長い、薄いなど、仕様に合わせたオリジナルの開発が可能となります。ほかにも、防水性能を高めたりと特殊な使用条件にも対応。「JIS規格など標準品は、モータに合わせて仕様を決定したりという設計の制約につながりがちです。弊社のような開発型モータであれば、設計の自由度が高まるとともに、新技術導入による付加価値の向上へ結びつきます。一緒に良い製品を作っていきましょう」。

多摩川精機販売株式会社
「ロボット用センサとサーボアクチュエータ」

 角度センサやサーボモータなどの技術を応用した商品開発を行い、自動車分野やアミューズメント分野への高い納入実績を持つ多摩川精機株式会社。その販売・流通を担っているのが今回プレゼンテーションを行った多摩川精機販売株式会社です。多摩川精機株式会社は、それらの分野で培った技術・ノウハウを活かし、ロボット分野でもサーボモータを数多く納入。「現在、ロボットのトレンドは、さらなる安全・環境・快適の実現です。弊社では、そうしたトレンドに対応すべくSV-NETモーションコントロールシステムの提案を行っています」(多摩川精機販売社・片桐氏)。SV-NETモーションコントロールシステムとは、自動車などで広く使われるCANをベースとした同社独自のネットワークプロトコルのこと。シリアルバス通信による省配線や8軸同期制御など“シンプルで低コスト”“信頼性の高い電送”“高いリアルタイム処理能力”などの特徴を兼ね備えています。また、同システムはコントローラやモータなど幅広い製品に対応しており、開発段階における汎用性の高さも実現しています。ほかにも、小型ロボットに最適な低電圧小型ACサーボや世界的に高シェア率を誇る位置角度センサ・レゾルバの紹介も行いました。




 トヨタ自動車株式会社はこのたび、施設案内ロボットを開発し、愛知県豊田市のトヨタ会館にて案内業務を開始すると発表した。

 「TPR-ROBINA(ロビーナ)」という愛称が付けられた同ロボットは、高さ120cm、重さ約60kgで、足下のレーザーセンサと超音波センサで自分の位置を計測することが可能。人や展示品などを避けながら時速3.6km/hで来場者を先導し、展示コースを30分かけて案内する。また、展示コーナーなどでは、画像認識機能と音声認識機能により、来場者の名札タグを認識し音声によるガイドも実施する。
 その他の機能として指関節機能も搭載されており、3本指で色紙にサインすることもできるなど、新しい観光名物として話題を集めそうだ。同ロボットが登場するのは、月〜金の14時から。


 今年第2回目となる「今年のロボット」大賞(経済産業省)の応募締切が9月7日までと迫ってきている。

 「今年のロボット」大賞は、日本のロボット技術の革新と用途拡大、需要の喚起を促す目的で創設されたロボット産業の一年を締めくくる一大アワード。「今年活躍し、将来の市場創出への貢献度や期待度」が選考基準となり、第1回目の昨年度は152件の応募を集め、RooBO会員でもある北陽電機株式会社が「移動ロボット用の小型軽量な測域センサ URGシリーズ」で、中小企業・ベンチャー部門賞を受賞している。
 今年度からは部品については中小企業以外(例えば大学など)も応募可能となったほか、ソフトウェアも募集の対象となるなど、産業の活性化へ向けた応募者の増加が期待される。詳しくは、公式サイトを参照。

※昨年度受賞者のインタビューはこちらでご覧になれます。
(受賞後に引き合いや問い合わせが大幅に増加するなどの実際の受賞効果についての内容を掲載)

 

【概要】
募集期間/〜9月7日(金)(当日消印有効)
募集部門/サービスロボット部門、産業用ロボット部門、公共・フロンティアロボット部門、部品・ソフトウェア部門

 

 ロボットラボラトリーでは、会員のビジネス創出の場として研究会を開催しています。9月には2つの研究会が開催されますので、奮ってご参加ください。

【RTソリューション開発 ビジネスモデル研究会】

 「ロボット及びRTを活用したシステムの開発」において、効率化を可能にするRTミドルウェア。「RTソリューション開発 ビジネスモデル研究会」では、RTミドルウェアについてビジネスの視点から、活用用途について検討していきます(2回シリーズで開催)。
 第1回の研究会では、センサを活用した簡易防犯システムのデモンストレーションを踏まえながら、具体的なビジネスを見据えた検討を行います。

【概要】
実施日時/9月12日(水)10:00〜17:00
(12:00〜13:00まで休憩)
場所/ロボットラボラトリー
申込期間/〜9月7日(金)、定員50名
問/ロボットラボラトリー/06-6347-7877

【ロボット・アドバタイジング研究会】

 「ロボット」や「RT(ロボットテクノロジー)」の広告分野での活用を検討する「ロボット・アドバタイジング研究会」。 4回シリーズで開催を予定しており、8月3日に第1回目を実施。 2社の発表のほかに基調講演が行われ、インターフェースとしてのメディアについての提言がなされました。 第2回目では、株式会社電通総研による「屋外広告の歴史とその発展の可能性について(仮称)」など3社の講演が予定されています。

【概要】
実施日時/9月10日(月)14:00〜16:00
場所/ロボットラボラトリー
申込期間/〜9月5日(水)、定員30名
問/ロボットラボラトリー/06-6347-7877





 毎月恒例の「ロボラボトークセッション」が、9月25日(火)に開催。今回のタイトルは、 「感情認識技術が可能にした“ココロ”の可視化」。 ゲストに大塚寛氏(日本SGI株式会社)と吉永匠氏(株式会社セガ)を迎えて行われます。
 メインとなるテーマは、「コンピュータやロボットはどこまでヒトのことを理解できるのか?」です。ロボットと話すというのは、映画の世界のようなイメージがあり、ロボットビジネスに関わっておられる方以外にも関心の高いテーマではないでしょうか。現在、ヒトが話す言葉や動きを理解し、コンピュータがそれらに反応する技術はさまざまな機関で研究がなされており、日々進歩しています。その結果、現在は、その話す声からヒトの感情状態を判断することも可能となっています。

 今回のトークセッションでは、そうした技術である「感情認識技術ソフトウェア開発キット」を開発した日本SGI(株)大塚寛氏と、8月に発売されたゲームソフト「音声感情測定器 ココロスキャン(ニンテンドーDS専用ソフト)」の開発を担当された(株)セガのゲームディレクター吉永匠氏により、それぞれの技術の解説や応用事例などを紹介します。
 エンターテイメントだけでなく、福祉、医療など幅広い業界への応用が可能です。先端テクノロジーをビジネスにつなげたい方は必聴です!

【開催概要】
日時/9月25日(火)18:00(受付17:30〜)〜19:20、交流会

19:50〜20:30
場所/大阪産業創造館 3F マーケットプラザ
(交流会は17Fオープンスペース)
定員/80名(定員になり次第締切)
料金/1000円(交流会参加希望者は別途1000円)
申込/WEBサイトから申し込み
問/ロボットラボラトリー/06-6347-7877



家庭ロボットの現状

 テロやイラク問題を抱えるアメリカ政府、そのロボット開発に対する補助金の大部分は国防用である。そのため、ロボット開発は国防関連が多くを占め、歩行ロボットやサービスロボットの開発をする企業は少数にすぎない。

 その状況下、上場を果たした企業にアイロボット社がある。2年前にアイロボット社を訪問した折、2002年9月販売以来120万台以上の売り上げを記録したと伺った。即ち、120万台以上の掃除ロボット、「ルンバ」が世界中の家庭で活躍している事になる。脅威的販売台数を遂げた理由の一つは、300ドル前後という手ごろな価格にある。同社によれば、これまでの掃除ロボット出荷数は、まだ家庭用掃除機市場全体の1%に満たないとの事。よって、「ルンバ」の成功を追従する日本や韓国、中国の数社から競合製品がでている。

 しかしながら、どういう訳か、私の周囲の家庭ではまだ掃除ロボットにお目にかかった事が無い。従来の掃除機の方が恐らく綺麗に掃除ができるが、掃除機の運搬を重く感じ始めた年層にとってはロボットの方が便利ではある。

 生活に役立つ機能型のロボットの需要はこれから益々伸びて行く。国防関連に偏った開発を行っているアメリカの市場では日本企業によるサービスロボットの需要が有るように思える。

執筆者PROFILE 大永英明

モーションコントロールと視覚技術を専門に、アジア太平洋地域とアメリカでの製品販売、システム供給、システム統合、製品開発サービスを提供するシリコンバレーの新進企業、Innovation Matrix社の共同創始者、CEO。 www.robomatrix.biz


今号のフムフム
「攻殻機動隊S.A.C 
           Solid State Society」
    原作:士郎正宗、監督:神山健治

 

 こんにちは。夏休みの宿題は、いつも 8 月 31 日にまとめてやっていたラボ・アテンダント松出です。 9 月に入り、夜は大分涼しくなってきましたね。そんな夜、たまにはアニメでフムフムしてみてはいかがでしょう。

 ということで、今回観た「 Solid State Society 」は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 』シリーズの第 3 作目で、テロリスト達の自殺事件と児童誘拐事件が連続して発生する中で、謎のハッカー“傀儡廻”が暗躍し、公安 9 課(攻殻機動隊)が解決に乗り出す、という話なのですが、この事件には、高齢化社会が抱える問題が背景としてあった、というところに少なからぬ衝撃を受けました。

 身寄りのいない高齢者が、保険適用内で受けられる介護といえば、ロボットが自動的にシーツと下着を替えてくれるだけで、顔のまわりを蠅が飛んでいても払ってくれない・・・。アニメの映像でも、そのロボットの有り様に妙に説得力があり、ちょっとショックでした。

 介護ロボットの研究は、今もどんどん進んでいますが、どういった介護のカタチが一番望ましいんだろう。自分がしてほしいと思ったことをすぐにしてくれるならロボットに介護してもらう方が良いのか、ロボットならヒューマノイド型の方が良いのか。それともお金がかかっても気を遣っても人間に介護してほしいと 思うのか、例えば言葉の通じない外国人ヘルパーだったらどうなのか……。

 高齢化社会、少子化、ニートの増加など、様々な問題を抱えている現代、それらをロボットで解決しようとするならば、作る側だけでなく使う側も、真剣に考えていかなければならないですね。皆さんはどう思いますか?


発行所/RooBO事務局 大阪市北区梅田1-1-3-1600大阪駅前第3ビル16F TEL/06-6347-7003 編集人/RooBO事務局
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