発行/平成19年11月15日号
最旬ニーズを、ぴったりマーク。
RooBOが発行するロボット産業のアンテナプレス


 イージオーダーロボットとは、「次世代ロボットを研究室のなかに閉じ込めるのではなく、それをシステム化して社会の中で活躍させる」というテーマのもと開発されたカスタマイズ可能なロボット。音声認識をはじめとした機能をモジュール化しているため、展示施設やイベントでの案内業務など、ニーズに合わせて機能を組み合わせることでロボットをフレキシブルに構築することができます。また、同じ機能であっても、外装デザインを自由に変更することができるのが大きな特徴。いままでにも、展示会の案内用や企業キャラクターロボットなど、用途に応じてさまざまな外装デザインのものが開発されています。
 そして今回、RooBO会員である(有)ブリューナクとのコラボレーションにより、新たに外装デザインを変更し、生まれたのが「pul(プル)」です。中性的なムードを漂わせており、“親しみ”を感じさせるデザインが印象的です。

 デザインが変わることで人に与える印象は大きく変わります。これは、サービスロボットなど人とコミュニケーションを図るロボットである場合、重要な機能ファクターとなってきます。今回の事例のように、今後も会員企業同士のコラボレーションを通して、デザインを含めた、ロボット開発の新たな可能性を追求していきたいと考えています。

【デザインセミナーのお知らせ】
 今回、ロボットラボラトリーでは、そうしたロボットにおけるデザインの重要性にスポットライトをあてた連続セミナーを開催します。売れるロボット(21世紀の工業製品)創造のためには、ロボットに命を吹き込むデザイン(開発プロセス)が重要であることを、各分野のスペシャリストをお招きしてわかりやすく解説していきます。ロボット関連企業はもちろん、デザイン関連企業や、これからロボット産業に参入しようとお考えの方にとっても、必聴の連続講座です。興味のある方は、ぜひ、ホームページをチェックしてください!

pul(プル)と名付けられた、イージーオーダーロボットの新たなプラットフォーム。イージーオーダーロボットの基本的なモジュールを搭載し、デザインは「人間とのコミュニケーション」というキーワードを起点としてデザイン展開。ヒトとモノの間に位置する新しいプロダクトとして、あらゆる意味でニュートラルな、洗練された親しみを表現している。





 (独)産業技術総合研究所は、家庭用ロボット向けのユニバーサルデザインの要素を開発した。開発にあたっては、T-D-F園山隆輔氏が協力する形で、東京大学株式会社東芝測位衛生技術株式会社らが参画。CPSTPプロジェクトの一環として行われた。

 ユニバーサルデザインとは、あらゆる年齢や性別、体型、障害の有無・レベルにかかわらず、誰にでも使いやすい製品デザインのこと。今回のプロジェクトでは、「ロボットが認識しやすいマーカー」や「ハンドルのデザインや設置位置」などを開発しそれを外装デザインの要素とすることで、家庭内で人間と共生するロボットが作業しやすい環境を構築することが目的となっている。

 機能の高度化はもちろんのこと、デザインに対する認識も議論されはじめたRT(ロボットテクノロジー)分野。同プロジェクトの開発は、大きな意味を持つに違いない。


 大阪・ミナミで安心・安全についての、面白い取り組みがはじまっている。
 場所は、若者文化の発信地・アメリカ村。古着店をはじめクラブやレコードショップが建ち並び、一種独特の雰囲気を形成しており、治安の悪化が懸念されている。そうした治安面に対するRT(ロボットテクノロジー)を応用したソリューションとして、現在、株式会社NSJによる「ロボットロケーター(ロボロケ)」システムを用いた実証実験が行われている

 同システムは利用者固有のIDが登録された携帯型の無線送信装置「ロボットロケーター(ロボロケ)」と受信装置をセットで使用。「ロボロケ」のボタンを押すと、街角の自動販売機に設置された受信装置が場所を正確に把握し、巡回中の警備員が数分のうちに現地に到着する仕組みだ。自販機にもボタンがあり、「ロボロケ」を持っていない人でも危険を知らせることが可能。

 同システムを導入することで、街の安全を確保できるほか、ロボロケの認知が広がれば安心して買い物できる街としてPRすることも可能となる。同社は、実証実験の成果を精査するとともに、今後は車への搭載も考えており、マンション駐車場へも応用範囲を広げていきたいという。

 RTが社会で応用されている好例となる「ロボロケ」。現在もアメリカ村で実施されているので、一度登録されてみてはいかが。



 東京ビッグサイトで開催される2007国際ロボット展の開催が迫ってきた。

 国際ロボット展とは、最先端テクノロジーの国際見本市。今年も最新のロボットやテクノロジーを活用した新サービスなど、多種多彩な出展企業・組織が揃い、世界各地からの来場が予想されている。

 同展には、RooBOも共同ブースを出展。ロボットラボラトリーが大阪市の取り組みなどを紹介するほか、RooBO会員18社が、それぞれの技術・サービスを紹介・展示する。 ほかにも会場ではフォーラムやワークショップなども行われることになっており、ロボットビジネスに取り組まれている方はもちろん、そうでない方にとっても“未来生活”を体感できる絶好の機会といえる。ぜひ会場で、RTのいまを感じてみてはいかがだろう。

【開催概要】
会場/東京ビッグサイト
開催日/ 11月28日(水)〜12月1日(土)
開催時間/午前10時〜午後5時(最終日は午後4時30分まで)
入場料/一般:1,000円、学生・団体(15名以上):500円



 ロボットラボラトリーとRooBOでは、2008年1月24日(木)・25日(金)に、“RT(ロボットテクノロジー)とIT(情報技術)、そしてUT(ユビキタステクノロジー)”をテーマにした、総合イベントを開催します。

 このイベントは大阪産業創造館の3〜6階で開催され、“RT・IT・UT”を切り口に、それぞれの階で展示やセミナーなどが実施されます。ロボットビジネスに携わっておられる方はもちろん、これから参入をお考えの方にとっても有意義な時間となる内容のものばかりです。セミナーの内容など、詳細はロボラボサイトをご覧ください。

【出展企業募集】
 RooBOでは、イベントのなかで、3階フロアでロボットクラスター「RooBO」技術展を開催。現在、出展企業を募集しています。ぜひ、当日はロボットメーカー・ロボット要素技術メーカーやサービス事業者、研究開発機関・大学関係者などの来場が予想されており、自社事業の新たなビジネスチャンスとなる可能性が見込まれます。2008年にさらなる飛躍をお考えの方は、ぜひ出展してみてください。

・出展料:31,500円(税込み)
・申込み締め切り:2007年11月26日

【開催概要】
■「技術革新フェア〜RT×IT×UTで可能になる未来生活〜」
■日時/2008年1月24日(木)13時00分〜17時30分、25日(金)10:00〜17:00
■場所/産創館3〜6F
■入場無料
■問/ロボットラボラトリー/06-6347-7877



 KISS-FM KOBE(899MHz)にて10月よりスタートした新番組「Vandy's Marketing Kiss!(パーソナリティ:バンディ石田)」に、RooBO会員2社が出演。自社の事業だけでなく、RT産業全般についても触れながらトークを展開した。両社のが出演する番組は以下を参照。

【出演概要】
株式会社NSJ(代表取締役社長/上甲敏和氏)
■放送日時/11月17日(土)10:40〜
東洋理機工業株式会社(代表取締役/細見成人氏)
■放送日時/12月1日(土) 10:40〜



ロボットと安全(5)

 次世代ロボット産業が社会に受け入れられるためには,絶対安全である必要はないが,その危険性は,許容可能な程度に抑えられなければならない。これが,経済産業省の考え方である。もし,危険性が許容可能な程度に抑えられなければ,その工業製品は市場からの退場を命じられる。
 市場から退場させられた工業製品として近年記憶に残るのは,箱形ブランコである。かつて公園の必需品であったが,戦後25人の子どもが死亡したとの指摘もある。メーカーや地方自治体に対する訴訟も頻発し,現在,箱形ブランコは製造されていない。
 現代社会は一面で,安全性に対して極めて厳しい社会である。言い換えれば,危険性に対する許容度が極めて乏しい。今後,様々な領域に進出する次世代ロボットの中には,一定の危険性を有するものもある。このような危険性が「許容可能」な限度内にあると認められるためにはどうすればよいか。ロボット製造者には,このような危険性を技術的,法律的,制度的にマネジメントする能力が求められている。 

執筆者PROFILE 小林正啓弁護士

昭和37年生まれ。東北大学法学部卒業。平成12年花水木法律事務所創設。一般民事事件の傍ら,ヒューマノイドロボットの安全性の問題と,ネットワークロボットや防犯カメラ・監視カメラとプライバシー権との調整問題に取り組む。経済産業省次世代ロボット安全性確保ガイドライン検討委員会委員。,総務省安心・安全な社会の実現に向けた情報通信技術のあり方に関する調査研究会委員。大阪市ロボットラボラトリー(RooBO)運営委員。ロボットやネットワークロボットの話題を綴ったブログも好評連載中。



今号のフムフム
「手塚治虫の大予言」
九頭海龍朗+裏○日本ロボット文学研究所 編著


 さて今回は、『「鉄腕アトム」「火の鳥」に隠された21世紀の衝撃』という副題が気になって読んでみました。・・・が。
 アトムの赤いブーツがルーズソックスのように見え、「アトムのスタイルは、現代の露出系ギャルファッションを予言していた」とか、「鉄腕アトム」に登場する「ロボッティング」という競技について、世界中から集まったロボットが1対1で強さを比べ合うという点が「PRIDE」を、年に1回開催されるという形式が「K-1グランプリ」を想起させるということで、現代の総合格闘技の人気を予言している、とか。・・・ものスゴいこじつけ方にびっくり。そんなこと言い出すと、SF作家なんてみんな予言者になるんじゃないかしら。
 全部が全部そんな感じなので、ウケ狙いで書かれている本なのか、真剣に書かれている本なのかがよく分からなかったのですが、どうやら本気で書いているらしい(どこまで本気かは不明)。キャラクターのセリフやコマの端に書かれている文字まで詳細に調べているのはすごいと思うので、サブカル本と割り切って読むと、おもしろいかもしれません。
 予言というかどうかは置いといて、確かに、手塚治虫の先見性は素晴らしい。
「鉄腕アトム」が子ども向けの漫画であるにも関わらず、明るい未来の姿ばかりを見せるのではなく、現実の残酷で暗い部分や社会問題など、鋭く描いているなぁということを改めて実感しました。そんな先見性のある手塚治虫が描いているのだから、アトムのようなロボットに出会える時代も、もしかしてもうすぐそこに来ているのかもしれないですね。


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